株式会社エアー

AIR NOTEメールアーカイブ虎の巻 Vol.3

メールセキュリティ

「メールアーカイブ理解度テスト」

あなたはメールアーカイブのこと誤解していませんか?

「メールアーカイブ理解度テスト」

「メールアーカイブ導入の稟議をあげろ!」
ある日、こんな指示を受けたシステムの担当者。早速メールアーカイブシステムについて調べ始めますが……
「そもそも、メールアーカイブって本当に必要なの?」
このページでは、メールアーカイブの必要性について担当者が心の中で思い浮かべる五つの疑問にお答えします。

第一問 バックアップがあるから、メールアーカイブは必要ない?
第二問 メールサーバのジャーナルがあるから、メールアーカイブは必要ない?
第三問 メールアーカイブしない(するつもりのない)企業の方が多数派?
第四問 誤送信対策にメールアーカイブは役に立たない?
第五問 メールシステムがクラウドサービスなら、メールアーカイブも当然クラウド?

第一問 バックアップがあるから、メールアーカイブは必要ない?

答えはノーです。メールサーバに保管されたメールのデータを別の場所に保管しておくという意味では、バックアップとアーカイブは似ていますが、その目的は異なります。それぞれの目的に応じて使い分けましょう。


バックアップ(データ保全) アーカイブ(データ保管)
データの特徴 ある時点でのメールシステムのスナップショット 一定期間内に生成されたすべてのメールを保管
目的 ・システム障害
・データ破損時におけるデータ復旧
必要時における該当メールの検索・抽出
用途 ハードウェア障害やソフトウェアの不具合対策 ・メール監査
・コンプライアンス対策
データ保持期間 比較的短期(数週間~数カ月) 比較的長期(数カ月~数年間)
リストア操作 必要 不要
実行手段 ・バックアップソフトウェア
・レプリケーションソフトウェア
アーカイブソフトウェア
ポイント ・バックアップ/リカバリの高速性
・CDP機能
・重複排除機能
・検索機能(検索しやすさ)
・検索スピード
・保存容量

システムを障害から復旧させるためにとっておくバックアップデータがあっても、メールアーカイブがなければ、過去のメールを探し出したい場合に多くの手間がかかり、いざというとき苦労することが見込まれます。

第二問 メールサーバのジャーナルがあるから、メールアーカイブは必要ない?

答えはノーです。コンピュータ用語として、ジャーナル 【journal】とは、ログ【log】の同意語で、システム稼動中に半自動的に記録する通信履歴情報のことです。
HCL DominoやMicrosoft Exchangeなどのメールシステムでは、メールジャーナルを取得するように設定すると、たとえば全てのメールユーザの全送受信メールを逐次取得することができます。※

ジャーナルにより全ユーザの全送受信メールデータを蓄積することができますが、ジャーナルから特定のメールを検索して抽出するには、別の手段が必要になります。通常、それがメールアーカイブです。

※具体的にはHCL Dominoでは、メールジャーナルを有効にすると、メッセージは MAIL.BOXを通過するときに調べられ、選択したメッセージのコピーが、Domino メールジャーナルデータベース (MAILJRN.NSF)に保存され、後で検索して調べることができるようになります。Microsoft Exchangeでは、標準ジャーナリングでは、指定したメールボックスデータベース上のメールボックスで送受信されるメッセージをすべてジャーナリングします。
プレミアム ジャーナリングではジャーナルルールを設定すると、特定のメールボックスに配信することが出来ます。ジャーナルルールを使用して、受信者 (すべての受信者または指定された受信者) とスコープ (内部メッセージ、外部メッセージ、またはすべてのメッセージ)に基づいてメッセージをジャーナリングします。プレミアム ジャーナリングには、Exchange Enterprise クライアント アクセスライセンス (CAL) が必要です。

第三問 メールアーカイブしない(するつもりのない)企業の方が多数派?

ある調査※によれば答えはノーです。メールアーカイブを、「導入済み」「導入予定」という回答を合計すると57.6%となり、半数を上回っています。導入している、あるいは、しようとしている組織が多数派です。

アーカイブの導入率

※出典:JIPDEC IT-Report 2016 Spring「企業IT利活用動向調査2016」

第四問 誤送信対策にメールアーカイブは役に立たない?

答えはノーです。メールアーカイブは、誤送信の事後処理には欠かせません。

”うっかりミスによるメールの誤送信は止められない” 誤送信対策は、それを前提に講じる必要があります。
誤送信として深刻なのは、人的ミスにより外部への情報流出(個人情報漏えい)をしてしまう場合です。
よくニュースになるのは、「Bcc」のつもりが、「To」や「Cc」で一斉配信してしまうことによる個人情報(メールアドレス)の漏えいです。また、宛先間違いや誤ったファイルを添付してしまったことにより、見るべきではない人に見せるべきではない情報が流出してしまうという機密情報/個人情報の漏えいです。
いったんこのようなインシデントが発生すると、組織の信用低下、損害賠償などの大きな損害につながります。

ITツールを使って送信時にユーザの気付きを促したり、一定時間送信を保留したり、上司承認なしでは送信できないようにする、といった未然防止の対策がとられる一方で、万一、誤送信が発生してしまった場合、誤送信を犯してしまった本人以外でも問題となったメールを把握するためには、アーカイブに保存しておき、すばやく検索して対応を検討することが欠かせません。また、アーカイブ保存を周知することにより誤送信の抑止につながるとも言われています。さらに、近い将来AIとの連携で保存されたメールから誤送信の傾向などを分析することもできるようになるでしょう。メールを送りっぱなしにせずに保存して、組織のデータとして素早く検索できる状態にしておいてこそ、これらが可能になります。

第五問 メールシステムがクラウドサービスなら、メールアーカイブも当然クラウド?

答えはノーです。クラウドメールに、オンプレミスのメールアーカイブという組み合わせを選択するユーザも多く存在します。Microsoft 365やGoogle Workspaceなどのクラウド型メールサービスを利用している場合、アーカイブも当然メールシステムと同じサービサーのもの、と決めつける必要はありません。
クラウド型メールサービスを利用しつつ、メールアーカイブは自社で管理するという『ハイブリッド型』という選択肢が存在します。ハイブリッド型には以下のようなメリットがあります。

  • 自社管理するため、セキュリティ面でもコンプライアンス面でも自社のポリシーを適用できます。
  • 将来メールサービスを変更する場合でも、過去のアーカイブデータをそのまま継続して利用でき、また、いわゆるベンダーロックインに陥りません。
  • 同時に複数のクラウドメールサービスを使用している場合でも、アーカイブは一括管理できます。たとえば企業合併などの場合、企業ごとに異なるメールサービスを利用中でも、アーカイブを統合することで一元管理が可能となります。

メールアーカイブは、他のシステム/ソリューションとは目的が異なるので専用で持つ意味があり、クラウド/オンプレなど、持ち方も選択できることがお分かりいただけたと思います。
本コラムでは、今後「アーカイブツールがあればこんな使い方ができる」「メールをアーカイブするだけでOK?メール監査はできるのか?」といったテーマでメールアーカイブを紹介していきたいと思います。どうぞチェックしてみてください。

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